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ア ラ 井 (ガー)  宮古島市伊良部字佐和田1482-1
アラ井は佐和田集落の南方にあり、壁面は石積みになっていて、直径1.7メートル、深さ4メートルの円形状の堀抜き井戸である。別名「鳩見付きカー」とも呼ばれている。
 この一帯は大きなガジュマルやアダン木が繁っていて、ときたま、鳩が飛んできて林の中を出入りしているのを見て不審に思い探索中に発見した水溜り(自然泉)がこの井戸の起こりだといわれる。発見当時は、直往20〜30センチメートル程のつぼで、水深も浅く小規模であったが、頻繁に汲んでも枯渇することなく、佐和田元島からも水を求めにきたといわれる。当時は、雨水を溜めて飲料に供していた人々にとっては貴重な水源となった。

 佐和田の方言にアラパズミという言葉があり、最初とか起源という意味で、アラ井のアラも同じ意味をもつものと思われる。
 以後、井戸の人口の増加に伴って改修を重ね、壁面の石積みは近世の大親時代に築かれたと思われるが、長い間生活用水源として利用されてきた。時代の推移とともに、その利用価値はうすれたが、集落の形成発達にかかる主要な史跡である。

(1980年(昭55)年6月26日伊良部町指定史跡)

    (小字・世主里)