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2016年サシバ飛来数調査まとめ

沖縄県自然保護課と宮古野鳥の会は、寒露の10月8日から21日までの2週間、伊良部庁舎屋上でサシバの飛来数調査を実施した。

 今年のサシバの飛来数は11,936羽で、二年ぶりに10,000羽を超えた。去年は過去最少の6,694羽で、一昨年も7,800羽と二年連続して10,000羽を下回り、減少のスピードに拍車がかかったと心配されたが、一息ついた格好だ。しかし、これまで同様、増減を繰り返しながら長期的には減少する傾向は続くものと予想される。(グラフを参照)

伊良部島では10月9日に8羽のサシバの飛来が初観察された。飛来数が多かったのは10月16〜18日の三日間で、約80%にあたる9,437羽飛来した。

今年の結果を分析すると、以下のようになる。
@ 調査期間前半の10月8〜11日までは奄美諸島と沖縄島の間に停滞前線が居座り、7〜11mの南風が吹き、サシバは南下できなかったと思われる。


A 10月12日には停滞前線は無くなり、北東の風に変わったが、15日までは雨も降ったりして大きな群れの飛来はなかった。


B 10月16〜18日は天候もよく、東から北の風が吹き、南下するサシバにとって追い風になり、3,830羽、3,077羽、2,530羽と多数の飛来があった。


C 10月19〜21日は渡りの条件が良すぎて、サシバの南下する群れは宮古諸島を通過して八重山諸島まで南下したかもしれない(宮崎県の金御岳の調査では約25,000羽が確認されている)。八重山での継続的に調査データがあれば、この推測の当否がわかる。

 今年も伊良部中学校と伊良部高等学校が、調査に参加してくれました。若い中高生の参加はとてもありがたく、心強く感じます。この活動を継続し、将来の宮古島の環境保護のリーダーになってくれることを期待します。


最後になりましたが、今年も密猟防止パトロールを実施された宮古島警察署と、調査場所を提供してくださった宮古島市に感謝いたします。

特記事項:宮古島へのサシバの飛来数が2012年703羽と1.000羽を割り、2013年646羽、2014年311羽と数を減らしている。

311羽は、もちろんこれまでで最少の飛来数です。伊良部島の飛来数と比較するとそれぞれ8.2%、2.0%、4.0%であり、宮古諸島への飛来数の合計からすると誤差の範囲といえる数字です。


サシバの減少の原因は夕陽が丘(松原墓地団地上)付近での土地改良です。現状は樹木がほぼ皆伐され、土がむき出しで大型の建設機械が動き回っています。これではサシバは飛んで来ないです。土地改良の必要は十分に理解しますが、樹木を残すなどの工事方法はなかったのでしょうか。


サシバは宮古島では食物連鎖の頂点の消費者で、生態系のピラミッド構造でも頂点(アンブレラ種)です。サシバが多く渡来し、ゆったりと暮らせる状況は、人間にとっても住みよい自然環境と言えるはずです。


宮古島市は「エコアイランド」宣言していますし、サシバは市の鳥でもあります。サシバが渡来する自然環境を守る、あるいは造ることに真剣に取り組んでこそ「エコアイランド」と言えるのではないでしょうか。


また日本でのサシバの渡りの最大の中継地である宮古諸島の住民である我々は、サシバが安心して休息できる環境を整える義務があると考えます。近年、止まり木となるリュウキュウマツなどの大木が、伐採や台風で減少しています。まずはリュウキュウマツや宮古島の在来種で大きくなる木を植えましょう。

沖縄県自然保護課
宮古野鳥の会
協力:宮古島警察署
宮古島市
伊良部高等学校
伊良部中学校

2016年10月24日